

朗読中に初めての……
何のリモコンだろう。不埒なものしか連想できないのだが……。
【晴樹】 (押せば分かる、か……)
リモコンを見つめながら思案するけど、考えたところで答えは出ない。
【教師】 「それじゃあ、このページの訳を……櫻木さん、読んでくれますか」
【文香】 「はい」
櫻木さんが教科書を広げて起立した。
【文香】 「私が電車を下りたときは、天気は雪に変わっていた――」
【晴樹】 (櫻木さんか……)
その容姿もさることながら、真面目で勉強も出来て、性格も良いと、まさに非の打ち所が無い。
男子たちの憧れの的になるのも納得できる。
【文香】 「私は笑って、そして『子供のころは雪が嬉しかったけれど、今は寒いだけだ』と、駅の人に応えた――」
【晴樹】 (ちょうどいいな。座ってると変化が見えにくいから、今リモコンを押してみよう)
何だかよく分からないものの対象にされる彼女には悪いとは思いつつも……
リモコンには『弱・中・強』の三段階のメモリがついている。
無難に中間の『中』の強さで押してみた。
【文香】 「雪で滑らないように注意しながら………ッひゃあんん!?」
【教師】 「ん……?」
突然声を上げた櫻木さんに、教師が不思議そうに教科書から顔を上げた。
周りの生徒も驚いて「何だ何だ?」と彼女に注目する。
【文香】 「ぁっ……あ、ぁっ……うそ……ぅんっ……」
一方で櫻木さん自身も困惑しているような表情で、小さく声を震わせ、身体を強張らせていた。
【教師】 「どうかしましたか、櫻木さん……?」
【文香】 「い、いえっ……何でもありま、ぅ、んんっ……せんっ……」
【教師】 「……本当に? でも、何か様子がおかしいですよ?」
【文香】 「なん、でも……ありませんから……っぁ、んん」
櫻木さんは首を振るが、その姿は誰が見ても『何でもなさそう』には見えない。
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【文香】 「最近よく近所で―――ッきゃぁあん!?」
【女子生徒A】 「ひゃあっ!?」
【女子生徒B】 「きゃあっ!? えっ、えっ? なに、どうしたの文香!?」
【文香】 「ひんっ……!? んっ、ぁあ……え……えッ……!?」
突然声を上げた櫻木さんは、他から見て分かるくらい身体を強張らせて、小さく震えた声を連続させた。
自分でも何が起こったのか分からないような様子で、俯き加減の視線をさまよわせている。

【文香】 「はぁぁ……ぁ、っん……んふ……ふぅ……」
顔を上げた櫻木さんが、今度は周囲を気にするように、小さな動きで視線をめぐらせる。
【女子生徒A】 「いいなぁ、これ、待ち受けにしようっと。ね、文香?」
【文香】 「っはぁぁ………え?」
【女子生徒A】 「どうしたの……? 何か顔赤いよ?」
【文香】 「そ、そう……? はぁ、ぁん……教室が暑いからかな……」
【女子生徒B】 「え~? ちょっと涼しいくらいだよ」
【女子生徒A】 「ちょっと~、本気で心配なんだけど。どうしたの文香」
【文香】 「あは……ぁ、はぁ……何なんだろうね……」
先ほどから机の下では、櫻木さんの太ももの擦り合わせが止まらない。
友達からは見えていないが、僕からはその様子は丸見えになっている。
【晴樹】 (ヤバイ……、見てたら何かドキドキしてきた)
周囲の目から隠れて女の子にイタズラしていることに、背徳的な興奮を覚える。
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通草とパンツ
【文香】 「っひゃん!? 通草ちゃん、あんまり手を押し付けないで……」
【通草】 「わっ!? ふーみんの胸おっきい~――――じゃなくて、ごめんっ、何か上手く起きれなくて~っ」
支えを探す通草の手は、文香の豊満な胸を鷲掴みにしてグニグニと動いている。
なんとも羨ましい。
けど、放っておくわけにはいかない状態だ。
【晴樹】 「ちょっと待ってろ、いま助け起こすから」
【文香】 「うん、ごめん……」
【通草】 「あれ……?」
そこでふと通草が目の前の光景を見て、今気付いたように呟いた。
【通草】 「……ふーみんの下着の中、何か変な物が入ってる……?」
【文香】 「えっ!!?」
改めて文香の体勢を見ると、通草の顔の前で大股を広げているような格好なのだった。
当然通草にはパンツ越しの恥ずかしい部分が丸見えで、ローターの膨らみも明け透けになっている。
幸い今の衝撃でローターは止まっているようだが、それでもその膨らみは異様でしかない。
【通草】 「……何か入れてるよね、これ……? アレじゃないし……」
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板書中に初めての……
【教師】 「では、『彼は私のために、荷物を車まで運んでくれた』を英訳してください」
【夏弥】 「んん? ええ~っとぉ……」
【晴樹】 (……そうだな。ここは、青柳さんのリモコンを試してみよう)
何が起こるかは分からないけど、彼女なら持ち前のノリの良さで、多少のことには対応出来るだろう。
リモコンには『弱・中・強』というメモリが付いている。
とりあえず間を取って『中』の強さでスイッチを入れてみた。

【夏弥】 「彼が荷物を運んでくれた、だから~………んひゃああッ!?」
すると突然、青柳さんが驚いたように声を上げた。
【夏弥】 「ふぁっ、あ、うぅっ……んん、何、何で……?」
【教師】 「な、何ですか、青柳さんっ? 突然!?」
傍目には何が起こったのか分からないが、リモコンによる何かが始まったようだ。
そして、青柳さん自身も戸惑うような様子を見せる。
【教師】 「青柳さん……?」
【夏弥】 「あっ、いえ、別に~……何でもないですっ」
【教師】 「………。何もないのに、大声を出さないでください……」
【夏弥】 「あははは、すみませ~ん……」
軽い調子で笑って謝り、再び黒板に向き直る青柳さん。
しかしその声と表情がいつもより硬いように感じたのは、きっと気のせいではない。
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にーちゃんのをぺろぺろ
沙耶先生と保健室で